2013年1月6日日曜日
散歩
流体の科学〈中〉波動 (単行本)
• 単行本: 227ページ
• 出版社: 日刊工業新聞社 (2002/03)
流体の科学について(中巻へのはしがき)
上巻の上梓以来7年が経過した.
その間に蓄積された資料のうち,
流体の波動に関する部分のみをここに収めた.
上巻のはしがきに標榜した精神はここでも変わらない.
つまり「青い星」地球を表徴する2つの流体,水と空気,
について我々が18世紀から持っている手法である古典力学,
19世紀から持っている熱力学だけを頼りに,
それでも21世紀に生きる我々の知的好奇心を刺激するに
足ると思われる現象をとり上げた.
大別するとそれは水面波,音波,衝撃波/膨張波となる.
技術の分野では,
これらは海岸工学,音響学,航空宇宙工学/機械工学に対応する.
他方水面波のかなりの部分を占めるソリトンは
前世紀後半に勃興した数理物理学の分野である.
現象解明にあたって解析的手法を重視し,
上巻で要求された予備知識以上のものを仮定せずに,
式を順次追うだけで理解できるよう,
「行間をとばす」ことを極力避けた.
これは本シリーズを貰くもうひとつの姿勢である.
数値流体力学が主流となった
時代下で教育された研究者が多数派となった現在,
ブラックボックス化した知識の累積が
想像力/創造力の枯渇を招く
という危険を予防しなければならないからである.
感想
想像力/創造力の枯渇は、
情報や知識による「観察する力」にあらわれていると考えます
事実が見えない
事実を追求しない
事実を信じない
事実・・・
この本は、今の現実を心配して書かれていたように思います
私は、「 生源寺順(著)養賢堂(1943)」を読んだとき
人に技術を説明するための、誠実な努力を非常に感じました
その理由が、
情報を利用して
事実を追求していく方法が貫かれていることにあったと思います
超音波システム研究所
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