2015年3月15日日曜日
参考書::超音波とマイクロバブルによる表面改質(応力緩和)技術
超音波システム研究所(相模原市中央区)は、
超音波とマイクロバブルを水槽内で制御する技術を応用して、
金属や樹脂部品の表面の残留応力を均質化できる
「表面処理技術」を開発しました。
超音波洗浄機の、ステンレス製超音波水槽・超音波振動子に対しても、
強度や音響特性に合わせた、超音波とマイクロバブルの制御により
表面改質処理を実現することで、
超音波の伝搬効率・寿命を大きく改善しています。
下記の書籍は、上記の技術開発に関して
大変参考になりました
カルノー・熱機関の研究
REFLEXIONS SUR LA PUISSANCE MOTRICE DU FEU ET SUR LES
MACHINES PROPRES A DEVELOPPER CETTE PUISSANCE
著者 サヂ・カルノー 訳者 広重徹
物理学における重要な基本法則、
熱力学の第一法則、第二法則が、ともに、
物理学の専門家でない医師マイヤーと工兵士官カルノーとによって、
それぞれ血液の研究、熱機関の効率の研究から導かれたことは科学史上、
特筆に価することであろう。
本書は、サヂ・カルノーの
画期的な研究が発表された唯一の論文
『熱の動力についての考察』ならびに
『数学、物理学その他についての覚書』の原文に忠実な翻訳と
訳者の懇切な注、弟イポリット・カルノーによる伝記と思い出、
さらに、カルノーの研究が科学・技術の歴史の中に占める位置に焦点をあてた、
熱力学の歴史的背景についての訳者による解説から成っている。
カルノーの仕事が注目されるのは、
まず第一に、その物理学(熱力学)への貢献の大きさと、
複雑な実際問題のなかから
最も本質的な関係を抽出し
理論を構成していく手腕の鮮やかさによる。
さらに、とくに彼が注目を惹くのは、
その熱機関の研究こそ産業時代の科学の始まりであり、
かつみごとな典型だからである。
科学が技術と本格的に結びつき、
その結果として、
今日われわれが見るような内容と形式とを具えた科学が形成されたのは、
ほぼ19世紀中葉のことであり、
カルノーの研究は、その最も早い大きな成果であった。
そしてまた、カルノーその人が
産業時代の科学を担うにふさわしい資質、性向、思想の持主であった。
本書は、これらのことを十分に示してくれるであろう。
今日、19世紀以来の科学技術文明の人間的意味と行末とが深刻に問われている。
この問を実りあらしめるために必要なことの一つは、
産業時代の科学というものをさらに深く、
具体的に検討することであろう。
その意味でも、カルノーの生涯と業績は省みるに値するであろう。
目次
はしがき 広重徹
I 熱の科学と技術―熱力学の歴史的背景 広重徹
II-1 火の動力についての考察 サヂ・カルノー
II-2 数学、物理学その他についての覚書 サヂ・カルノー
III カルノーの生涯 イポリット・カルノー
株式会社 みすず書房
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