2012年3月4日日曜日

西田幾多郎書斎骨清窟




新しい超音波システムの制御

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注:JUGGLING THEOREM proposed by Claude E. Shannon of the Massachusetts Institute of Technology is schematically represented for the three-ball cascade.



シャノンのジャグリング定理

( F + D ) * H = ( V + D ) * N

F : ボールの滞空時間(Flight time

D : 手中にある時間(Dwelling time

H : 手の数(Hands

V : 手が空っぽの時間(Vacant time

N : ボールの数(Number of balls


応用

F : 超音波の発振・出力時間

D : 循環ポンプの運転時間

H : 基本サイクル

(キャビテーション・加速度のピークの発生する)

V : 脱気装置の運転時間

N : 超音波出力の異なる周波数の数


説明

各種データの時系列変化の様子を解析(注1)して、

時間で移動するボールの

ジャグリング状態に相当するサイクルと影響範囲を見つけます


この関係性から

ボールN個のジャグリング状態を設定して制御を行うと、

自然なシステムの状態に適した制御となり、

効率の高い超音波システムとなります


F・D・Vの関係は時間の経過とともに

トレードオフの関係になります、

そのために各種の運転として

他の条件を停止させた状態で運転する方法が必要になります


これまでにも、

結果としては適切と思える状態が発生することがありましたが

数日から数ヶ月後には適切でなくなり、

再調整することがありました


このような経験の中から

適切なモデルを検討していましたが、

ジャグリングモデルは大変良く適合するとともに、

高い効率と安定性を示しました


超音波の目的

(キャビテーションの強さ、加速度の強さ、 等)に対して、

装置の運転時間の調整で対応することが可能です


但し、

一般的な時間を提示できないのはシステムの系として

水槽やポンプの構造による影響が大きいため

そこに合わせる必要があるためです


参考として、単純な応用例

 300リットルの水槽で30リットル毎分の循環ポンプと脱気装置の場合

 超音波1              ------

 超音波2      ------               ------

 脱気装置  ---      ---       ---

 循環ポンプ      ---       ---       --- ....

 超音波出力:2分 100-200ワット、 脱気装置 1分、 循環ポンプ 1分


ポイント

システムを「時間で移動するボールのジャグリング状態」

として捉えることが重要です

通信の理論を考えた

シャノンがジャグリングの理論を考えた理由が

そこにあるように思います


注1)情報量基準を用いた時系列データの多変量自己回帰モデルによる解析

注2)新しい発想ですので、特許による制約等はありません、

自由に応用発展させてください

( 上記の脱気装置と循環ポンプは水槽構造により

不要になる場合もあります

その場合にも

モデル化による設定と制御により非常に高い効率が実現できます


1500リットル以上の水槽でも、

2種類の周波数による

500ワット以下の1台の出力で制御により安定した

強い均一な状態を実現しました


簡単な実験で確認してください、

溶存酸素濃度の絶対値は問題でありません、

バランスをとれば

どの様な状態(天候や水槽等の環境)でも

水槽全体に超音波が広がります


超音波の状態を理解して検討するためには

流体力学(三次元非定常圧縮性粘性流れ・ソリトン・液体の状態)

を正しくイメージすることが重要だと思います


しかし、不思議なくらい再現性と安定性がありますので

実験で確認することを提案します)

2008.08.20 超音波システム研究所




野中郁次郎

西洋の知は、典型的にはデカルト的です。

日本知は、ある意味では、西田哲学の言う、

まさに「純粋経験」ですよ

 われわれはポラーニの暗黙知・形式知という言葉を使いましたが、

西田哲学の「純粋経験」に近いものがあるんですね。

「分析以前の知」と言いますかね。

 だから、われわれ日本人は、

やはり「純粋経験」に傾斜するんですよ。

プロ野球の例で言えば、長嶋監督型になるんですよ。

なかなか野村監督型にはなりきれないわけですね。

面白いことに、

知の創造プロセスには、同時に矛盾する面があるんですね。

だから、Creative Companyというのは、

実は両側面を同時に追求しているということなんですね。

中途半端にしないことです。

それは絶対矛盾の自己同一

という言葉を使うわけではありませんけれども、

実は対極をきわめていくと、

いっぽうの極が逆に見えてくるんですね。


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