2014年12月15日月曜日

流れの観察(新幹線の窓を流れる雨)





・・・・・・・





絶えず移動するさざ波の塊を研究して、



 これを数学的に整理することはできないものだろうか。







・・・・・・・・



水面をすっかり記述するという手におえない複雑さに陥らずに、



 これらのはっきり目に見える事実を描き出すことができるだろうか。







波の問題は



 明らかに平均と統計の問題であり、



 この意味でそれは



 当時勉強していた、ルベーグ積分と密接に関連していた



・・・・





私は、自然そのものの中で



 自己の数学研究の言葉と問題を



 探さねばならないのだということを知るようになった。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・







こうして、サイバネティクスの立場から見れば、



 世界は一種の有機体であり、

 そのある面を変化させるためには

 あらゆる面の同一性をすっかり破ってしまわなければならない



 というほどぴっちり結合されたものでもなければ、



 任意の一つのことが他のどんなこととも同じくらいやすやすと



 起こるというほどゆるく結ばれたものでもない。







・・・・・・







ノーバート・ウィナー著

 「サイバネティクスはいかにして生まれたか」 より


0 件のコメント:

コメントを投稿